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「城屋の揚松明」と知られるこの奇祭は、雨引神社の祭礼(8月14日)に奉納される行事で、高さ約17メートルの大木の上に、麻殻(おんがら)を直径2メートルのすり鉢形の大松明を作り、川で身を清めた氏子達により、手に神火をつけた小松明を投げ当てて、点火するもので、大松明に移った火は夜空を焦がして壮観である。
もともと雨ごいの行事であるが、地元に伝わる伝説では、大蛇が出没しては村人を襲い、それを聞きつけた近くの武将が大蛇を退治し、その大蛇の胴体を3つに刻み、頭をこの雨引神社へ、胴体を野村寺の中森神社へ、尾の部分を女布の下森神社へ奉納したと伝えられ、その武将の末代の家には、今もなお大蛇のウロコが家宝として奉られていると伝えられている。大松明めがけて投げる、小松明の火の帯が、大蛇が天に昇り暴れ狂う姿であるとも言われ、大松明を支えるわらで編んだ縄も大蛇を形どるように編まれている。
そんな奇祭の神社の前を流れる高野川一帯でも、6月頃になると無数のホタルが夏近かしと飛び交い、夢の世界へと導いてくれる。ホタルが消え、セミの声が聞こえ始めたら、いよいよ祭の準備に取りかかる。
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